2012年08月13日

わたしが出会った殺人者たち

4103349026わたしが出会った殺人者たち
佐木 隆三
新潮社 2012-02-17

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著者が面会、裁判の傍聴などを通して出会った殺人事件の犯人について書いた本。

犯人たちの意外な素顔が見受けられたりして興味深い。
新聞などで描かれた人物像とは、ちょっと違った描かれ方をしている人もいて、驚かされました。
福田和子の話はかなり印象的でした。

うーん、それにしても事件がとても凶悪で「とんでもない犯人だなー」と思うような人が、実は意外と普通(完全に普通ではないですけど)の人だったり、「まぁ、ありそうな事件よね」と思った事件の犯人が「アカン、こいつはとことん何かがズレてる...」って感じの人だったり、本当に意外。
人はやっぱりちょっとやそっとでは分からんと言うことでしょう。
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2012年03月22日

ワーカーズ・ダイジェスト

4087713954ワーカーズ・ダイジェスト
津村 記久子
集英社 2011-03-25

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苗字が同じ、身長もほぼ同じ、誕生日も同じ、男と女の佐藤さん。
二人とも耐えられないほどじゃないけど、ちょっと気になる問題を抱えています。
そんな二人の日常が描かれます。

淡々としているんだけど、なんというか誰もが「ああ、分かるよー。こういうことあるよー。声高に不平を訴えることはできないくらいなんだけど、ひっかかるんだよー」と思えるようなことが、とてもリアルに描かれています。
なので読んでいると少し辛いところもあるのですが、そこは津村作品。
二人の佐藤さんともに、ちょっとトボけたところがあったり、自分を俯瞰で見て少し笑ってみたり、ができる人物なので、ほっとします。
なんというか、展開もほんわかとしていいんですよね。津村作品好きだわー。

大阪の街並みがとっても詳しく、しっかりと描かれているので読んでいて、目に浮かぶようです。
街ゆく人の息遣いまで聞こえてきそう。
これをじっくり楽しめるのは大阪に住んでいるものの特権ですね。
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2009年01月06日

私という病

4101341729私という病 (新潮文庫)
中村 うさぎ
新潮社 2008-08-28

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中村うさぎの書いたものは雑誌で見かけると必ず読むし、本も初期(ラノベ以降)のものはそれなりに読んでるんですが、この本でも書かれている風俗体験の話を雑誌広告で見た時は「どうしたんだ…?」と正直ついて行けないものを感じました。

いやー、でも凄かった。やっぱ読まないで判断しちゃいけないですね。

この方、正しい意味でのフェミニストだと思う。
女も男と同じように人間であるという、その普通のことをよく分かっていない男がどれほど多いことか。
うさぎさんがいいたいことはすごく良く分かる。きっと女性なら理解できる方も多いのでは。
でも、わたしはうさぎさんよりもずっと鈍感で、きっと運も少しだけよかったので、ここまで強くそういう思いを抱かなくてすんだんだろうと思う。そして私たちがなんらかの形で上手く消化した(誤魔化すとも言える)ことを、彼女はとことんまで突き詰めて、怒り、戦おうとする。その姿はドンキ・ホーテのようだけど、とても神々しい。
(それがどうしてああいうことをすることになるのか?と思われる方もいるかもしれませんが、そこは読んでいただかないと。)
posted by ぷぅ at 16:04| Comment(0) | TrackBack(0) | わ行