2012年10月19日

学力と階層

4022617349学力と階層 (朝日文庫)
苅谷 剛彦
朝日新聞出版 2012-08-07

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内田樹さんが『下流社会』を書くきっかけとなった本だそうで、前々から気にかかっていたんですが、この度文庫になったので購入。そうそう、解説は内田さんです。

第一章はデータが多く、ちょいと読むのに気合が必要です。
が、それだけに説得力あり。

一番の問題は親の経済力などにより、子ども自身の学びに対するモチベーションが全く違っているということ。経済力の差で与えられる機会が違う、というのももちろん問題ですが、それ以前、学びに対する価値を見出せなかったり、っていうのはより大きな問題だと思う。

後半には教育に対する提言があります。
それにしても、不思議なんだけど、日本の政治家たちってどうして成功したといわれている北欧の教育改革より、失敗の見本ともいわれる英国のサッチャー政権下の改革や、アメリカの落ちこぼれゼロ法などに代表される改革が好きなんだろう?単に勉強不足なの?日本は違うと思ってるの?それとも本当は失敗させたいの?
posted by ぷぅ at 14:46| Comment(0) | TrackBack(0) | か行

2012年10月06日

精子提供: 父親を知らない子どもたち

4104388033精子提供: 父親を知らない子どもたち
歌代 幸子
新潮社 2012-07-27

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生殖補助医療の一つである非配偶者間人工授精(AID)により生まれた子供たちのその後を描いたノンフィクション。

最近は少し変わってきたらしいのですが、以前はAIDで生まれた子供にはそのことを隠すのが前提だったそうです。
その子供たちがひょんなことで自らの出生について知り、声を上げ始めています。

とても考えさせられる本でした。
治療を行う親の気持ちが語られることはあっても、様々な医療の結果生まれてきた子どもについて語られることは本当に少ないと思います。
でも、親は自分たちで納得して行ったことでも、子どもはそのことに意見を言うことはできません(生まれてないんだから当たり前ですが)。
だからこそ、生まれてくる子どもたちのことを第一に考えるべきなんじゃないかなと個人的には思います。
そういった視点から読むと、本当に深いノンフィクションでした。
posted by ぷぅ at 14:23| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行