2012年06月30日

諷刺画で読む十八世紀イギリス ホガースとその時代

4022599847諷刺画で読む十八世紀イギリス ホガースとその時代 (朝日選書)
小林章夫 齊藤貴子
朝日新聞出版 2011-12-09

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ホガースの版画や絵は好きです。
酔っぱらいとかヘンな人たちが描かれていたり、市井の人々が活き活きと描かれれていたり、一目見ただけで面白さが分かりやすいんですよね。
宗教画の多い西洋絵画の中では圧倒的に親しみやすい。

そんなホガースの作品から18世紀イギリスを知りましょうという本なので面白くないわけがない。

ディテールにも実は深い意味が込められているとか、知識がなければ分からないことが詳しく解説されています。

テクニックとかそういう部分も面白いのだとは思うのですが、決して芸術的才能があるわけではないわたしにはこういうアプローチは非常に親しみやすくかつ興味深いです。

実はホガースさん、なかなかのモラリストだったとか。

ラッキーなことに書籍の中でも紹介されている2007年テート・ミュージアムで行われた回顧展に運よく行けていて、しかも重くて高かったけど思い切って図版も買っていたので紹介されている作品の多くを大きな絵で見ることができました。

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2012年06月25日

聖夜

4163297901聖夜 ― School and Music
佐藤 多佳子
文藝春秋 2010-12-09

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読んでから知ったのですが、学校と音楽と言うシリーズの2作目だったんです。
とはいえ、1作目は短中篇集で話の繋がりはないようなのでオッケーです。

この作品、設定が凄い。
主人公はカトリックの高校に通う牧師の息子。
でも、母は他の男性の元へ行ってしまい、今は父と祖母と暮らしています。
母は音楽を学んだ人で、主人公も母と母を奪った男性と同じようにオルガンを弾いています。

この主人公の造形がお見事。
頭が良くてクールでちょっと世をスネていて、でも意外に人は良い。
そらモテますわなー。

そんな主人公が成長していく物語で、話は主人公の一人称で進みます。
物語の舞台がわたしの高校時代とほぼ同じで、なんというかさわやかな高校生活に安心感があるわー。
イマドキの高校生の話とか読んでると正直ついていけなくてツライ(笑)

登場人物たちが丁寧に描かれていて、どの人の気持ちもわかっちゃうのが読んでいて少し苦しい。
誰も悪意があるわけじゃない、でも上手くいかないことってありますもんねぇ。

posted by ぷぅ at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行

2012年06月16日

うさぎドロップ

B007K3SPZ2うさぎドロップ コミック 全10巻 完結セット (Feelコミックス)
宇仁田 ゆみ
祥伝社 2012-02-29

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前から気になっていたマンガなんですが、「文庫になるまで待とう」と思ってたんだけど、一向にそんな気配がない。映画化も済んだのに。
というわけで、思い切って買ってしまいました。大判コミックは置き場に困るのよねん(苦笑)

亡き祖父の隠し子りんと彼女をを引き取ることになった独身30男ダイキチの物語。

もう少し、感情的な部分でごちゃごちゃあるのかと思っていたら(馴染まないとかね)、その辺がほとんどなかったのが個人的には良かった。
そして割と保育所とか仕事と育児の両立とかそういう実際的な話が多いです。
現実にはもっと難しいことが多いのでしょうが、読んでいて暖かい気持ちになれるよい話でした。

ダイキチはモテない設定ですが、なんのなんの。
本当に居たら、絶対に持てると思うわー。少なくともわたしは好きだ。

個人的には最後の展開がちょっと残念かなー。そういう方向に話が行かないほうがうれしかったんだけど、まぁ仕方ないかな。

絵が表紙から想像していた線の細いすっきりした感じとは違って、がっちりと線が太く意外でした。
posted by ぷぅ at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | あ行